飛騨デザイン
飛騨デザイン憲章
第1条「自然との共生」
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飛騨デザインは、自然との共生を考慮し、将来も持続可能なモノづくりのあり方を追求します。
森に生かされ、森を活かす
飛騨にとって自然との共生は、身近な森との共生である。森に生かされ、森を活かしてきた木匠たちの営みは、これからも続いていく。
森の恩恵を受ける私たちは、モノづくりにとどまらず、
森林を育てる人々と共に樹木を見守り、資源の活用と再生を図っていかなくてはならない。
第2条「人がつくる」
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飛騨デザインは、人の手の技を尊重し、つくり手が喜びと誇りを感じられるモノを目指します。
人がつくり、人をつくり、人とある
1920(大正9)年飛騨のどこにも椅子とテーブルの暮らしなどなかった時代、
一脚の洋椅子づくりから始まった飛騨の家具産業。
木を知りつくした匠の技と、たゆまぬ努力を続けた研究者たちによって、全国有数の曲木椅子産地が誕生した。
日本人の生活様式が変わり、家具は人と人を結ぶ大切な役割を果たすようになった。
(協)飛騨木工連合会は、新しい時代に向かって、インタラクティブなモノづくりを提案する。
第3条「心の豊かさ」
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飛騨デザインは、世界の人々にこころの豊かさと、精神のやすらぎを与えるモノをつくります。
こころ豊かに暮らす
住まう人の個性を活かし、より快適な移住環境を提示する飛騨の家具。
そこには家具と人とが織りなす、こころ豊かな生活空間がある。
現代の生活に、椅子やテーブルなどの脚物家具は不可欠な存在となった。
日本唯一の食堂椅子の産地という誇りをもって、積極的に環境への取り組みを行なっていき、
未来のために、より安全で安心なモノづくりを目指している。
第4条「伝統を生かす」
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飛騨デザインは、日本の伝統文化を尊重しながら、現代と未来の暮らしの中で、輝いて生き続けるモノをつくります。
匠の遺伝子
奈良・平安時代、盛んに造都された宮殿や寺院。
その造都という国家事業に、大きく貢献したのが飛騨の匠である。
里ごとに10人、毎年100人以上の匠丁が都へ赴いたといわれる。
高度な技術、深い木材知識、そして飛騨びとの精神性と
匠としての誇り、その一つひとつにすりこまれた匠の遺伝子を受け継いでいる現代の木匠たち。
伝統とは守るべきものではなく、超えるものである。
第5条「永続性」
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飛騨デザインは、長く使い続けられ、長くつくり続けられるデザインを目指します。
人と共に、時を重ねる家具
戦後、欧米のデザインを手本にして製造した輸出用の椅子、それが飛騨の家具のスタートだった。
昭和40年以降、日本人のライフスタイルは洋式へと移行し、各社は競って国内向けの商品開発に挑んだ。
しかし、平成の匠たちは、ふと立ち止まった。飛騨のオリジナルとは一体何なのか・・・・。
日本を代表する家具づくり、飛騨デザインの確立を目指して、飛騨から世界へ、
日本の美と飛騨のこころを発信し続けている。